おそうじ豆知識はお掃除のコツを知って頂き、お掃除が楽しくなりキレイをお楽しみ頂けるコツを解説しています。

6. 素材の種類と特徴を知ろう

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こんにちは!おそうじ豆知識をご覧いただきありがとうございます。

汚れを落とすコツがわかってきましたでしょうか?

前回は洗剤の液性(洗剤の性質)は酸性、中性、アルカリ性の大きく3つに分かれpH値(ペーハー値とは酸性からアルカリ性の間を0~14の目盛りをつけて酸とアルカリの度合いを目盛り数字で表したもの)では ➀酸性 ②弱酸性 ③中性 ➃弱アルカリ性 ➄アルカリ性 の5種類に分かれていることを知りました。

 

※今回は建築材の中でも特に直接触れる床、壁といった内装材の特徴と洗剤との関係性について知っておきたいと思います。

 

◇畳

・畳の素材はイ草ですが、国産の高級天然イ草から中国産の安価イ草まで価格も品質もピンキリです。また近年はイ草の代わりに紙や樹脂を加工した素材を使用しダニやカビなどの発生を抑え、丈夫で色あせにくくアレルギーでお困りの方や小さなお子様がいるご家庭や衛生面が気になるという方に最適な「健康畳」から素材にポリプロピレンを使用し水や汚れに強い「加工畳」なども開発されています。

< 日常のお手入れ >

・普段は掃除機かけで十分ですが、気になる汚れには固く絞ったタオルで水拭きを繰り返して下さい。素材が水に強いポリプロピレン畳以外は水も洗剤の使用には注意が必要です。衛生面が気になるなら消毒用アルコールまたはエタノール拭きをオススメします。

 

 

◇フローリング(合板)

今では床材の主要となっているフローリング、素材の風合いもデザインも様々です。一般的には合板の上にオーク材やチーク材といった種類の本物の単板を貼って表面が汚れたり、傷つかないようコーティング加工されています。デザインや色も豊富で部屋の用途によって選べるだけでなく耐衝撃性、遮音性も良く日常のお手入れもラクといった長所がある反面、クッションフロアと違って水に弱く、水が染みこむと表面の単板が反ったり収縮や膨張といった補修が難しい弱点もあります。

◇コルク

・コルクも素材がコルク樫の樹皮を粒状にして加工し焼き固めて圧縮成形した木質系床材なので、日頃のお手入れもメンテナンスもフローリングと同様です。温かみのある素材で耐久性に優れ、吸音性、断熱性に高いのがコルクの特徴で高齢の方やお子様部屋、寝室に向いています。

< 日常のお手入れ >

・一番のオススメは自動お掃除ロボットが便利でラクですが、テレビCMでもよく見る使い捨てダスタークロスがベスト!それでも取れない汚れはタオルを固く絞って水拭きまたは薄めた中性洗剤拭きした後、洗剤成分がなくなるまで水拭きを繰り返して下さい。

 

 

◇カーペット

・カーペット素材にはウール、シルク、ナイロン、コットン、レーヨン、ポリエステル、アクリル、ポリプロピレン、マイクロファイバーなどがあります。形状もループ、だんつう、シャギー、圧縮して薄くしたパンチカーペットなどがあり、素材によって発色や肌触り、機能性も価格も多種多様です。普段のお手入れはどれも同じですが、汚れた時のクリーニング方法は素材によって変わってきますので注意が必要です。特にウールやシルクはプロに任せた方が健全です。ご自分で行う時は中性洗剤を汚れに応じて希釈したスプレーと清水スプレーを用意し、やわらかいいブラシ、乾いたタオル、掃除機とスチームがあると便利です。

< 日常のお手入れ >

・カーペットのお部屋には湿気を溜め込まないように気をつけて下さい。炭や乾燥剤を置くなどして週1~2回の掃除機掛けと必要に応じた粘着テープのコロコロを行って下さい。

 

 

◇ビニールクロス(壁紙)

・紙や布、合成樹脂を加工してシート状にし、壁や天井の下地材(石膏ボード)表面にのりで貼り付ける内装材です。高い印刷技術とエンボス技術でデザインだけでなく様々な機能性を持ったビニールクロスも開発されています。和室などの和紙系はカラ拭きはOKですが水はNG!表面の素材と凹凸をよく見て判断して下さい。抗菌、汚れ防止加工、耐久性機能クロスは表面に特殊フィルムがラミネートされているのでお掃除もカンタンです。ほかにも消臭機能、耐水、蓄光、カビ抑制、吸湿機能やマイナスイオンを発生するクロスなども開発されています。

< 日常のお手入れ >

基本的にビニールクロスは水も洗剤も使えるので表面のホコリを取り除く時はダスタークロスまたはマイクロファイバーウェスでカラ拭き、軽い汚れなら水拭き、手あか、油汚れには弱アルカリ洗剤で落として下さい。クロスとクロスの繫ぎ目にうっかり水や洗剤を染み込ませてしまうと収縮して隙間が開くことがあるので気をつけ下さい。

 

 

◇漆喰壁、土壁、珪藻土

・調湿性能に優れているのが漆喰や珪藻土、土壁の特徴です。漆喰は真っ白くツルッとしており、珪藻土はザラザラしているのでお掃除には不向きです。調湿性能が優れている分、水も洗剤も使えません。漆喰壁なら少しは大丈夫なので必ず目立たないところでテストし、安全を確かめてから行って下さい。スチームクリーニングをオススメします。

< 日常のお手入れ >

・水も洗剤もNGです。うっかり使うとかかったところが輪ジミになって染み込み取れなくなります。帯電式ハタキでホコリを吸寄せるか、ブラシのついたノズルで掃除機掛けしましょう。

 

 

※まとめ

家の中で汚れる場所といえば、水まわり(キッチン、浴室、トイレ、洗面化粧台)と床と壁が多いと思いますが、大事なポイントは直接水や洗剤が使えるかどうかです。せっかく汚れを落とせても床や壁クロスをキズつけたり、傷めてしまっては本末転倒ですね!汚れの種類と素材の特徴を見極め、直接水や洗剤を使っても素材に影響がないかどうかを判断基準にして下さい。

< 水や洗剤を吸い込む素材 >

・ラミネート加工されていない壁クロス、障子紙、布、コーティング施工されていない木材(白木)、皮製品、土壁、一部の漆喰は水分を吸収するのでシミの原因になります。

< 水や洗剤を吸い込まない素材>

・プラスチックなどの石油系製品、ガラス、金属類、化粧パネルなどは大丈夫ですが、酸性洗剤によっては素材がサビたり、変色したり、溶剤は表面を溶かし劣化させる場合があるので気をつけて下さい。必ず目立たない場所でテストしてから判断して下さい。

 

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