こんにちは! おそうじ豆知識をご覧いただきありがとうございます。
前回は家の中でもどんな場所がどんな種類と性質で汚れているかを知りました。
今回はその汚れの見分け方と落とし方についてご案内したいと思います。汚れを見極め、素早く対処する!ことがおそうじのコツだからです。
※それでは『どんな場所の汚れ』に『どんな洗剤』を使えばよいのでしょうか?
※その前に洗剤の液性(洗剤の性質)について覚えておきたいと思います。
洗剤の性質は酸性、中性、アルカリ性の大きく3つに分かれますがpH値(ペーハー値とは酸性からアルカリ性の間を0~14の目盛りをつけて酸とアルカリの度合いを目盛り数字で表したもの)で分けると ➀酸性 ②弱酸性 ③中性 ➃弱アルカリ性 ➄アルカリ性 の5種類に分かれます。
➀酸性……………pH値0以上3未満、トイレの尿石、浴室の石鹸カス、外部の雨だれ、水アカに効果があります。
②弱酸性…………pH値3以上6未満、湯アカ、軽い石鹸カス汚れに効果があります。
➂中性……………pH値6以上8未満、汚れて間もない軽い汚れなら効果があります。
➃弱アルカリ性…pH値8以上11未満、手あか、タバコのヤニ、一般的な生活汚れに効果があります。
➄アルカリ性……pH値11以上14以下、シミ、ガンコな油汚れに効果があります。
※pH6以上8未満を中性とし、それ以下を酸性、それ以上をアルカリ性に分類します。数値が小さいほど酸性の性質は強くなり、数値が大きくなるほどアルカリ性質も強くなります。ほとんどの汚れは酸性の性質なので酸性汚れにはアルカリ性洗剤で落とし、軽い酸性汚れなら中性または弱アルカリ性洗剤で落とします。(お風呂の鏡に白くこびりついたカルキ跡や結晶化した水アカがクエン酸で落ちるって聞いたことないですか?それはクエン酸の液性が酸性だからです!)
※つぎは住宅用建築材と洗剤の関係性についてご案内いたします。建築材といえども素材の種類は無数にあり、その中の代表的な素材が汚れた時どんな液性の洗剤を使えば良いのか覚えていきましょう!
◇石材系……大理石、御影石など玄関や玄関ポーチ、エントランスなど
*中性、アルカリ性洗剤は使用出来ますが、酸性洗剤は要注意(きつい酸性は使用不可!)
◇木材系……白木、合板、化粧板など扉、フローリング床、家具類、収納棚、押し入れ、柱、建具、和室に多い
*表面加工されている木材なら基本的にどのような洗剤でもOK
*白木や吸収性の高い木材は乾いたウエスまたは水跡が残らないほどの固く絞ったタオル拭きならOK、洗剤は使用不可!
◇金属系……ステンレス系、キッチンシンクまわり
アルミ系、窓枠、サッシレール、窓格子、玄関ドアなど
合金系、門扉、玄関ドア、勝手口、ガレージなど
*中性、アルカリ性洗剤はOKですが、酸性、塩素系を使用した場合は変色、サビる可能性有り、要注意!
◇陶器系……便器、洗面台、陶器タイル壁面など
*陶器はどんな洗剤使ってもOKですが、陶器タイルが貼っている箇所に酸性系を使用した場合、目地を溶かして痛めてしまう可能性あり。その場合は薄めて使用する
◇化学樹脂系…プラスチック系、浴槽、浴室壁、キッチン壁、洗面化粧台など
塩ビ系、クッションフロアなどの床面
*中性、アルカリ性洗剤は使用可。酸性系は変色、表面劣化させる可能性あり、要注意! 溶剤シンナー系は素材を溶かしてしまうので使用不可!
◇ガラス系……窓ガラス、鏡、間仕切りガラス戸など
*中性洗剤が適応、油、ヤニ汚れが酷い場合は弱アルカリ性洗剤を使用しても構いませんが、アルカリ性成分が濃いとガラス表面が洗剤焼けする可能性あり
◇紙系………障子、襖、和紙壁紙
*水の使用は一切不可、汚れ箇所にはカラ拭き除塵清掃または消しゴムを使ってやさしく落とす
◇布系………カーテン、カーペット、ロールカーテン
*衣類同様薄めた中性洗剤なら使用OK、汚れ具合に応じて希釈を調整して下さい。洗浄後はしっかりすすいで乾いたウエスをあて水分を吸い取る